印刷物や画像データを扱うときに「解像度」という用語を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。解像度とは画像の質を表す数値のひとつであり、解像度が高いほどより鮮明でなめらかな画像になるといえます。
しかし、解像度は高ければいいというわけではありません。画像を綺麗に印刷したり、鮮明なスキャンデータを作成したりするためには、目的に合わせ適切な解像度を設定する必要があります。

ここでは解像度や「dpi」「ppi」などの単位についての解説、用途に合わせたおすすめの解像度の数値についてご紹介します。

解像度とは

解像度とは、画像のピクセル（点）がどれくらいの密度で配置されているかを表した数値です。
デジタル画像を拡大してみると、色のついた小さなピクセルがたくさん並んでいることがわかります。画像はピクセルの集合体であり、「解像度が高い」と構成するピクセル数が多く、きめ細かくなめらかな高画質の画像になります。反対に、「解像度が低い」と構成するピクセル数が少なく、荒くぼやけた低画質の画像になります。
解像度の高い画像はデータ量が多くなり、低い画像は少なくなるのも特徴です。

dpiとppi

解像度は「dpi（ディー・ピー・アイ）」や「ppi（ピー・ピー・アイ）」という単位で表します。
「dpi」は「dots per inch（ドット・パー・インチ）」の略で、1インチ（25.4mm）の一辺にドットが何個並んでいるのかを示し、「ppi」は「pixels per inch（ピクセル・パー・インチ)」の略で、同じく1インチの一辺にピクセルが何個並んでいるかを示したものです。どちらも数値が上がるほど解像度が高くなります。例えば、1インチに10個のドットやピクセルが並んでいる画像の解像度は「10dpi」や「10ppi」と表記することができます。

ディスプレイ上ではドットとピクセルはほぼ同じ意味で扱われているため、dpiとppiに大きな違いはありません。しかし場合によっては、印刷物の解像度はdpi、ウェブサイトなどに表示する画像や映像の解像度はppiと明確に使い分けることもあります。印刷では紙に落とすインクがドットで構成されるのに対し、ディスプレイはピクセルで構成されているからです。

おすすめの解像度

解像度を高めれば高めるほど綺麗に印刷できると思うかもしれませんが、一定の解像度を超えると見た目に変化はなくなります。必要以上の高解像度に設定してしまうと、データサイズが大きくなったり、出力に時間がかかってしまったりするデメリットが生じます。
逆に、低すぎる解像度で印刷すると画像が荒くなり、思い通りの仕上がりにならないこともあります。
印刷やスキャンをする場合、用途に合わせて適切な解像度を設定することが大切です。

以下に目的に応じたおすすめの解像度をまとめました。

解像度に求められる美しさとデータ量のバランス

印刷物やスキャンデータを作成する際には、画像の美しさとデータ量のバランスを考えて解像度を設定することが大切です。
昨今では電子化が進み、これまで紙で保管していた社内の書類をスキャンし、デジタルデータとして保存する動きも増えています。文書をデータで保存することで、キーワード検索が可能になったり、紙の資料の保管スペースを削減できたりするなど、仕事の効率化にもつなげることができます。
しかし、電子化するからといってむやみに高解像度で保存を続けていると、全体のデータ量が膨大になり、結果的に扱いにくくなってしまうかもしれません。また、データ量を減らすために解像度を下げすぎても、資料の視認性が悪くなってしまう可能性があります。電子化する際には、上記の表を参考に適切な解像度を設定しましょう。
画像と文字が混在している資料など、設定すべき解像度の判別が難しかったり、大量の書類をデータ化したりする場合は、プロに依頼するのもおすすめです。

電子データ化センターでは、ペーパーレスアドバイザーの資格を持つ担当者が、お客様に最適な電子化プランをご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。