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著作隣接権

著作権はあらゆる著作物に付随する権利です。
文章、音楽、写真、絵画、映像、建築、プログラム…何かを作り出せば、それが著作物と認識され著作権が発生します。著作権者に無断で著作物を利用、コピー、改変するなどがあれば、著作権侵害として罰せられたり損害賠償を請求されることも。子どものいたずら書きひとつでも、勝手に利用するのは著作権侵害となります。

子どもの落書きであっても著作権が発生します。

著作権には著作物を守る著作権(財産権)と、著作者の名誉やその作品に込めた気持ちを守る著作者人格権、そしてもう一つ「著作隣接権」という著作物を広める役割を果たしている人に与えられる権利があります。具体的には、実演家(俳優や歌手、奏者、ダンサーなど)、レコード製作者、放送事業者又は有線放送事業者が著作隣接権者となります。

著作隣接権の権利は、実演や録音、放送を行なった時点で発生します。著作物が創作された時点で著作権が発生するのと同じく、権利を得るための手続きは不要です。また、その保護期間は、放送の場合は放送されてから50年間、実演やレコード発行から70年間とされています。

著作隣接権は、著作物を広める方法によって保護される権利の内容が違います。
そのひとつとして、実演家の権利保護には通称「ワンチャンス主義」というものがあります。これは実演家がその実演を録画・録音されることについて、最初に許諾していれば後の二次的利用のために許諾を求める必要はない、というものです。
映画制作のケースを考えてみましょう。映画制作では、出演者や劇中で使う音楽の演奏者・歌手などに許諾をもらってフィルムに実演を収めます。劇場公開後、一年経ってDVD化が決まりました、さらに半年後テレビ放映も決まりました…もしその都度、出演者・演奏者・歌手など実演家全員に事情を説明し許諾を得るのは大変です。ですから最初の収録で二次的利用も含めた取り決めを行い、実演の利用許諾は原則一度きりとしているのです。最初の機会だけ、ということからワンチャンスという言い方をしています。ただし、その映画から音楽のみを抜き出してサントラ盤を制作したり、セリフだけを抜き出して音声サービスに流用する場合などは、改めてそれに係る実演家からの許諾を必要とします。

実演家の権利として著作隣接権があります。

著作権と著作隣接権が複雑に絡んでいる事例はいろいろな場面で見られます。

  • Vtuberの場合
    実演家にキャラクターを被せて、あたかもそのキャラクターが実演しているかのように見せるVtuberの活動には、キャラクター作成の著作権、脚本の著作権、映像の著作権、そして中の人と言われる実演家の著作隣接権が発生します。
  • 結婚式の場合
    ハレの日を縁あった方々にお祝いしてもらう披露宴では、BGM用の楽曲を自分たちで用意することが多く見られます。実はこれにも著作権・著作隣接権があるのです。作詞や作曲の著作物には著作権、CDを作ったレコード会社や演奏や歌を歌った実演家には著作隣接権があり、それぞれ許諾が必要となります。なぜなら、営利目的ではなくても不特定多数の前で流される楽曲は「私的使用」とは言えなくなるからです。当日に会場で上映するエピソード映像などでも、背景に音楽を流している場合は著作権・著作隣接権が発生するので注意が必要です。

このように、何気なく見ているものや参加したイベントでは、著作権や著作隣接権をクリアしていなくてはいけないものが多くあります。自分でつくるもの、利用するものにはきちんと権利が発生していることを認識し、気持ちよく共有していけるようにしましょう。

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